産学連携

鳥取大学とウィードメディカルの共同研究について

共同研究のはじまり

近年、様々なタイプの車いすが開発され、様々な身体状況や生活状況の方に対応することができるようになってきました。

しかし、車いすユーザーにとっては、住環境の影響により、まだまだ介助が必要な場面が多く、なかなか自分の思い通りに自立して生活することが困難な状況であると思います。

そこで、車いすユーザーの行動範囲が広がることにより、地域社会への積極的な参加を可能とする為、介助者の援助無しで無理なく安全に階段の昇降が行える車いすを開発したいと考え、鳥取大学との共同研究を行うこととしました。

中でも一番実現したいと考えた内容としては、介助者なしで段差や階段を一人で移動できるということです。

これまでの研究の中では、車輪タイプではなくキャタピラー型が主流でしたが、今回の研究では、車輪タイプでより安全性を考慮した機構の製作に主眼を置いて取り組んでいきました。

研究の経過

平成22年4月
鳥取大学工学部竹森助教授との共同研究開始 (1か月に1回の打ち合わせ会を実施)
平成22年10月
特許申請 (1か月に1回の打ち合わせ会継続)
※差動トルク機構により、安定した段差走行が可能となりました。
※レーザーセンサーにより、階段段差の判別が可能となりました。
平成23年4月
共同研究23年度継続契約 (1か月に1回の打ち合わせ会継続)
※各種学会での発表
※車輪やトルク機構の改良により走行性が安定しました。
※ホイルベースが可変することで、階段昇降時の安全性が高まりました。
平成24年4月
共同研究24年継続契約 (1か月に1回の打ち合わせ会継続)
※各種学会での発表
※走行性を強化していきます。
※座面のチルト機構を構築していきます。
平成24年8月
計測自動制御学会国際会議(秋田市)にて、以下の研究発表をおこなった。
T.Yamamoto,F.Takemori:”Development of Stair Locomotive Wheelchair with Adjustable Wheelbase”
平成24年10月
とっとり産業フェスティバル2012にて研究ポスター優秀賞を受賞した。
柏木、竹森、林、門脇:「段差昇降に対応可能な電動車椅子の機構の提案」
平成24年11月
第21回計測自動制御学会中国支部学術講演会(広島市)にて以下の2件の研究発表をおこなった。
①山本、竹森:「外乱オブザーバーを用いた段差昇降車椅子の段差接地判定」
②柏木、竹森:「段差昇降車椅子の座面水平保持機構」
平成25年1月
平地走行モードと段差昇降モードの切り替えシーケンスを検証した。
平成25年2月
星型輪の接地判定アルゴリズムの有用性を実験で確認した。
平成25年3月
前・後輪に掛かる各荷量を実測することで最適な座面位置を検討した。

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