医療機器にはたんを吸引する吸引器をはじめ、液状の吸入薬を霧状にして気管支や肺などに送る吸入器(ネブライザー)、血中の酸素濃度を測定するパルスオキシメーターなどがあります。
また、家庭でもよく見かける体温計や血圧計も医療機器です。
これらの医療機器は適切な使用や管理が求められますが、高度管理医療機器の貸与ならびに販売の許可証を持つ当社でレンタルや購入していただくことができます。
また、障がいのある方に対する日常生活用具給付のサービスを利用して購入することもできます。
医療機器の種類・使用目的
吸引機
加齢による体力の低下や病気のため自力で痰や唾液などの分泌物を吐き出せない方の手助けをして体外へ出す事ができるものです。
人は空気と共にホコリや菌などの異物を吸い込んでしまいますので、そうならないように吸い込んだ異物を痰に絡ませ、咳などで体外へ排出されます。
しかし、自力で痰や唾液を吐き出す事が難しい場合は痰が残され、呼吸が苦しくなり、窒息や呼吸困難を引き起こす恐れがあります。痰には、細菌も多く含まれていて、誤嚥性肺炎の原因等、病気につながることも考えられるため、吸引機の使用目的には、痰を取り除いて呼吸がしやすい状態にするだけではなく、肺炎等の病気の予防という意味もあります。
吸入器
呼吸器疾患の患者に対し、痰等の粘稠度が高く自己排痰できない際の痰除去目的や、手術後の排痰目的で使用されています。
ジェット式ネブライザーは喘息などの気管攣縮発作に対処するため、気管支拡張剤を使用する場合に多く用いられます。
パルスオキシメーター
血中酸素飽和度を測るクリップ状の医療機器で指先に装着し、波長の異なる赤外光・赤色光の2種類の光と当て、血液中の酸素と結びついているヘモグロビン(酸化ヘモグロビン)の割合を計測し%【パーセント】で表示するものです。
血中酸素飽和度あるいはSpO2と呼ばれ、正常基準値は96~99%とされています。パルスオキシメーターは血中酸素飽和度だけではなく、脈拍数も同時に計測表示され、装着してすぐに血中酸素飽和度をリアルタイムにモニタリングできるため低酸素血症の早期発見や呼吸管理に役立ちます。
採血せずに血液中の酸素の度合いを計測でき、クリップで挟むだけで痛みもないため利用者にとって負担が少ないことがメリットです。
電子体温計
温度の変化を感知する電子部品を用いた体温計です。温度の変化によって電気の流れにくさ(抵抗値)が大きく変化するセンサーにより、温度の高低を計算して体温として表示できます。水銀体温計より簡単で使いやすく、日本で主に使用されている体温計です。