腰掛便座は大別して4種類があります。
和式便器の上に置き腰掛式に変換するものは、使用している便器に確実に固定できる必要があります。
また、補高便座は洋式便器の上に置き、便座からの立ち上がりと座り込みを楽にするものです。
昇降機能付き便座は電動またはスプリング式で、便座から立ち上がる際に補助するものです。
最後にポータブルトイレと呼ばれ移動可能な便座は、部屋から移動せずに用を足すために使用するものです。
安定した姿勢がとれる形状であり、座り込みや立ち上がりが楽にできます。
家具のような外見を持ったものは、違和感がないことから居間や寝室で使用されることもあります。
製品によっては、暖房便座、洗浄器、消臭器などを備えたものもあります。
ポータブルトイレ【商品の選び方】
樹脂製
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家具調
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設置する時の配慮
足腰の弱い高齢者にとって、ベッドからポータブルトイレに移乗するための体重移動、衣類の着脱などは大変な労力を要します。覚醒しきってない深夜や早朝に使用される場合は、特に体勢維持が不安定になり、転倒する危険があります。部屋が暗いと、より危険性が増しますので部屋の明るさにも配慮しましょう。
また、ポータブルトイレを利用する人の気持ちを考え、つい立やカーテン等で目隠しをする配慮したいものです。
ポータブルトイレの利点
●冬場の室内と廊下の温度差が大きい時等、室内にポータブルトイレを置くことで急激な温度変化を避けることが
できます。
●夜間頻尿の場合、暗い廊下を歩いて離れたトイレに行く際、足元が見えにくく物につまずいて、転倒する危険性
を避けることができます。