歩行あるいは動作を行うにあたり、手を置いて身体や姿勢を支えることができ、それにより転倒防止や移動、または車いすへの移動を助けるものが手すりです。
形状には水平手すり、L字型手すりなど様々な種類があり、廊下・トイレ・浴室などに多く使われています。
足腰が弱い方や筋力低下や病気による麻痺など歩行が難しい方にオススメで、身体への負担が軽減されてバランスを取りやすくなります。
手すりの種類
縦・横手すり
床面に対して垂直や水平に設置するもので、出入り口や段差の近くに設置できます。
ドアを開け閉めしたり、段差を越える時などに、姿勢安定等の目的で多く使われています。
L字型手すり
水平手すりと縦手すりが一つになった形と機能を持っています。
トイレや浴室、玄関、便座や椅子等で『立ち上がり動作』を行うところでよく使われています。
取り付け高さは、トイレや玄関では、L字の水平部分の高さを通常の横手すりと同じ高さにします。
浴室では、浴槽での立ち座り用に使う事が多く、浴槽の上線から10cmの高さに取り付けると使いやすいとされています。
階段昇降用手すり
手すりは基本的に階段の両側に付ける可能ですが、片側にしか手すりを設置できない場合は、階段を下りる時に利き腕側にくるように設置します。
玄関手すり
段差のある玄関での昇降に使います。
段差の大きい玄関での昇降に不安がある方にオススメの手すりです。玄関手すりを取り付けることで、
身体の安定を保つ事が可能です。
トイレ手すり
洋式トイレを挟み込み固定するフレームタイプや壁に取り付けるタイプがあります。
トイレ内での移動や立ち座りや座った姿勢を支えるために使います。
●手すりの高さ
高さとは、床面から手すり上面までの高さのことです。
具体的には個人にもよりますが、利用者本人の大腿骨大転子の高さに2・3cm加えた高さが使いやすいとされています。個人を対象とした住宅改修では、実際に棒などをあてがい、利用される方が確認してから、取り付けの位置を決めてください。
●手すりの太さ
太さは、握りやすさ・使いやすさに関係する寸法なので、慎重に採寸しなければなりません。
これも利用者本人の手の大きさをもとにその太さを決めます。
目安としては、直径2.8~3.5cm程度が握りやすい太さと言われています。握った際に指先が触れる程度の太さが目安です。手すりの形状は円形だけではありません。リウマチ等により、手すりを握ることが難しい際は、手すりに手や肘を乗せて移動できる、楕円に近い形状手すりを選択する方がよいでしょう。